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2008年 08月 28日
不思議な夜
不思議な夜_b0054702_2273731.jpgアートブレイキー#11、無事終わりました。ちょっと不思議な、でも凄く興味深い夜になったと思います。例によって、お客さんは決して多くは無かったのですが、なかなか良い雰囲気だったんじゃないかなーと。
わざわざ足を運んでくださった皆さん、タデさんを始め機材を貸して頂いた方々、気に掛けていただいた人達まで、本当に感謝です。ありがとうございます。

最近、僕は何だか毎日のようにコンポステラを始め、篠田昌巳の音楽を聴いているような気がします。
この日の《篠田昌巳 act 1987》という映画は、如何に彼が皆に愛され、そして、ミュージシャンとして、表現者として如何に優れていたかを僕らに伝えてくれていました。僕は、冒頭の馬鹿話するようにゲラゲラ笑いながら、表現の本質がどのようなものであるかを語る彼の姿に何だか心打たれてしまいました。


不思議な夜_b0054702_230210.jpg実は、このイベント前後に平行して、某イッチさんから借りた「ロック画報」の"日本のパンク/ニュー・ウェイヴ"特集をパラパラと読んでいるのですが、その中のインタビューでも、何人ものミュージシャンが彼のことを語っています。
様々なユニットに参加し、多くのミュージシャンを繋ぐ架け橋のような存在でもあった篠田昌巳という人は、本当に日本のアンダーグラウンド音楽というものに深い影響を与えてきたのだな、ということを実感させられます。また、当時の日本のアンダーグラウンド音楽というものが、如何に芳醇であり、そして、それが、現在まで脈々と受継がれているのだということを知ることが出来ました。
僕にとっては、何だかおどろおどろしく掴みどころの無い、言ってみれば「知られざる」ものであった当時の音楽が、彼を通すことにより、初めて実体を伴って響いてくるような、そんな気がしています。
そういう意味でも、今回のイベントは本当に良いきっかけになったと思っています。

そして、やはりこの日は工藤さん。実は、どんなことをするのか、果たして演奏をしてくれるのか、或いは、それこそ本当に来てくれるのか!?とハラハラしていた訳ですが、いやー、無事セッションと相成りまして、良かったなーと。
で、どうだったんでしょうね(笑)? 僕的には、なかなか楽しい演奏だったのですが、観てくれた人たちも楽しんでくれたのでしょうか、、?


不思議な夜_b0054702_2302779.jpgこの日の構成は、工藤さんがエレピ、トランペットのΩ氏、いつものよりもかなり抑え目でやってくれたかっぱさんのノイズ、んで、やはりノイズの早道君、山口君は任天堂DSの何とかってシンセのソフトをピコピコと、ライヴ直前に到着した小野君がなんかパーカッションかなんか、そして、僕はベタにギタープレイ、という感じでした。時間は、割りに短めで40分くらいかな、凄くキレイに終わって非常に聴きやすかったんじゃないかなー、なんて思ったり。
個人的には、工藤さんが突然ロボ声でピアノを弾き始めたのが、凄い盛り上がりました。
多分、なんかの機会に山口君が音源化すると思うので、乞うご期待、と。


不思議な夜_b0054702_2304226.jpg打ち上げもね、ちょっと凄い不思議な感じでした。メインテーマは、ノイズと無音と蝉の鳴き声。結論としては、最も優れたノイズというのは結局無音なのだが、蝉の鳴き声ほど凄まじいノイズは無い、みたいなことだっかかな?
そんな酩酊した話(笑)。工藤さんは、本当に子供のような、時々いたずらっ子のようにニヤリと笑う不思議なおじさんでした。ていうか、やはりヘンな人でした(笑)。でも、本当に興味深い話も色々で、あぁ、これが工藤冬里なのか、と僕はちょっと感慨深かったのです。

さて、ちょっとまたダラダラと書いちゃいましたが、次は一転してロックなアートブレイキーです。
こちらも、本当に貴重な夜になりそう。お見逃し無く。

by marr_k | 2008-08-28 03:28


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